1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 01:33:22 ID:WH4uZYoH0
伊織「いいのよ、私はネギと天かすがいっぱい乗ったぶっかけうどんが好きなんだから」

真「後の人のことも考えなよ……」

伊織「ちゃんとこういうとこにも気を配って、なくなる前に補充するのが一流の料理人ってもんでしょ? 」

真「トッピングがセルフサービスな時点で一流を期待してる人いないって」

伊織「それ、店員に失礼じゃない? こういう形式の店にもこういう形式の店なりに一流二流のランクはあるはずよ」

真「そりゃそうかもしれないけど」

伊織「ならちゃんとしたサービスを期待するのは当然ってもんよ、そもそも補充出来ないならこんなことしないはずでしょ?」

真「そりゃそうだけど、こんな昼の混み合う時間帯じゃ店員さんも気付くの遅れるかもしれないだろ?」

やよい「あの……早く食べないと、おうどん伸びちゃうよ?」

伊織「ああもう、アンタがどうでもいいことばっかり言うせいで天かすがふやけちゃったじゃない!」

真「人のせいにするなよ! ボクは普通一般的なことを言っただけで……また天かす足してるし!」

伊織「サクサク感がなきゃ意味ないの、ちゃんと残さず食べるんだから私の勝手じゃない」

二人は言い合いながらも楽しそうにおうどんを完食しました。
そうそう、真さんはその後もう一杯注文してまた伊織ちゃんと言い合いになってたんですよ、仲良しですね!

おわり

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 01:48:10 ID:WH4uZYoH0
真「へへー、やっぱり紅ショウガがあると見た目も綺麗だよね!」

伊織「牛丼に見た目も何もないわよ」

真「はぁ、伊織はバカだなぁ。料理は五感全部で楽しむものなんだよ?」

伊織「チェーンの牛丼専門店よ? 私たちみたいに後の予定が詰まっててさっと食べる人たちにそんな余裕ないわよ」

真「ふふん、ギョウ虫感ありだよ伊織。時間がないからこそ牛丼にそっと紅ショウガを乗せて色彩を楽しむ余裕が必要なんだ」

伊織「バカはあんたの方よ、それを言うなら忙中閑ありでしょ。普通飲食店で寄生虫の話する? 信じられないわ」

真「と、とにかく忙しなく食べたって美味しくないしそんなんじゃ体に力が入らないんだよ!」

やよい「あ、私つゆだくでお願いしますー!」

真「やよいも紅ショウガ乗せるよね!?」

やよい「私は紅ショウガの冷たさも大事だと思うので、食べてる途中に欲しくなってから一口分ずつ取りますよー!」

伊織「見た目だけじゃなくちゃんと味わうってそういうことよね」

真「さっきからなんだよ! 伊織みたいにグチャグチャにかき混ぜるよりよっぽどマシだよ!」

二人は言い合いながらも楽しそうに牛丼ギョクを完食しました。
牛丼に白と赤の両方を乗せるのも、グチャグチャにかき混ぜるのもあんまりセンスないかなーって……でも人それぞれですよね!

おわり

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 02:02:35 ID:WH4uZYoH0
伊織「……コロッケ蕎麦、やるじゃない」

真「だろ? だから食わず嫌いだって言ったんだよ、立ち食い蕎麦も悪くないでしょ?」

伊織「ええ、でもこれは蕎麦じゃないわ」

真「蕎麦だよ!?」

伊織「美味しい、確かに美味しいのは認める。でもこれは蕎麦というジャンルから逸脱してるわ……!」

やよい「貴音さんもテレビでそんなこと言ってたね。ラーメンではなく二十郎です、みたいなこと」

真「あれはだって、見てるだけでも野菜の量とかおかしかったもん。でもコロッケ蕎麦はちゃんと蕎麦だよ」

伊織「こんなギトギトの油が浮いてほんのり芯の冷たいコロッケが載ってるのよ!?」

真「きつねそばに謝れよ!」

伊織「あれは別枠で殿堂入りしてるからいいのよ!」

うう、二人とも七味入れすぎかなーって……。
お蕎麦の香りが飛んじゃうよ、って言ったら『三割蕎麦に香りも何もない!』って二人に怒られちゃいました。
うーん、私がおかしいのかなー?

おわり

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 02:09:41 ID:WH4uZYoH0
真「フライドポテトって突然無性に食べたくなるよね」

伊織「わかるわ」

やよい「でも冷めるとちょっとしょんぼりですー……」

伊織「そうよね、へにょってなってるのはハズレ引いた気分」

真「……ボクは冷めたポテトも好きだ!」

伊織「何真剣な顔で力説してるのよあんた」

真「こう、皆で食べる時に紙の上にザザッと出すだろ? 最後の一本になって、お互い遠慮し合って……ほら、ね?」

伊織「何がね? なのか全然分からないわ……」

真「仲間と食べてるって感じするじゃないか! 冷めたポテト食べるとさ! そういう瞬間を思い出してさ!」

伊織「味と思い出は別物でしょ。やよい、バーベキューソース取って」

やよい「あ、マスタードソースしかないよ」

真「冷めたナゲットも愛せる!」

長いフライドポテトを引いたら何だかその日一日良いことある気がしますよね!
たまにすごくしょっぱいのに当たると暫くブルーです……。

おわり

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 02:21:43 ID:WH4uZYoH0
伊織「私は冷やし中華、焼豚抜きで」

真「!?」

やよい「!?」

伊織「な、何よ……冷えて固まった油なんて最悪じゃない、抜いたっていいでしょ?」

やよい「原価と利益とお客さんの財布のせめぎ合いを考え抜いて決めた値段なのにそんなことしたら店長さんの苦労が無駄になるよ!」

真「肉抜きの冷やし中華なんてキュウリ抜きの冷やし中華並に未完成だよ! 卵とか焼豚とかキュウリとか全部揃っての冷やし中華だろ!?」

店員「あの、うちの冷やし中華は焼豚じゃなくてハムなんですけど」

やよい「……」

真「……」

伊織「……じゃあ普通に持ってきて」

この後、運ばれてきた冷やし中華のてっぺんにサクランボが乗ってることに二人とも微妙な顔をしてました。
どうしてか聞いたら『さっきの言い合いの後でどうこう言うのは恥ずかしい』って。
私はとりあえず具が多い方がお得っぽくて嬉しいですー。

おわり

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 02:36:43 ID:WH4uZYoH0
伊織「おやつのクレープ食べに来て何でタマゴハムなのよ! 苺とかバナナって発想はないの!?」

真「がっつり食べたかったんだから別に良いだろ! お腹減ってたんだもん!」

伊織「じゃあ物欲しそうな顔でこっち見るのやめてよ食べ辛いでしょ!」

真「美味しそうなんだよー!」

伊織「アンタはタマゴハム食べてなさーい! っていうか欲しかったら買ってくればいいでしょ!?」

やよい「さっき私が買った分で最後だって言ってたよ。あ、伊織ちゃんもツナレタス一口食べる? 美味しいよ!」

伊織「こっちも!?」

真「ほらね! 伊織はボクたちにその苺チョコクリームを一口分けるべきだよ、タマゴハム一口あげるからさ!」

やよい「あ、食べさせ合いっこするの? ありがとー伊織ちゃん!」

伊織「くぅ、眩しい……! 良いわよもう好きにしなさいよ……!」

なんだか悪いことしちゃった気がしたので伊織ちゃんにお詫びのコーヒーを買って渡しました。
笑ってるような笑ってないような引きつってるみたいな顔してたけどコーヒーが美味しくなかったのかな?
MAXコーヒー嫌いじゃないって前に言ってたのになー。

おわり

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 02:50:34 ID:WH4uZYoH0
真「ファミレスのドリンクバーでさ、たまに全部混ぜてる子供っているでしょ?」

伊織「いるわね、それで一口飲んでほぼ残すみたいな頭の悪い子」

真「ボクああいうの許せないよ、お客っていう立場に胡座をかいてるっていうか」

伊織「許せないとまではいかないけど、まあ見てて気持ちの良いものではないわよね」

真「残さずちゃんと全部飲まないと」

伊織「そこじゃないわよ。飲めないの分かってるんだから最初から混ぜるなって話じゃないの?」

真「いや混ぜるのは別に良いんだよ、好きな味に変えられるのはドリンクバーの強みだと思うし」

伊織「そうかしら? どの飲み物も個性強いんだから混ぜても不味くなるだけなのは分かり切ってるでしょ」

真「だから不味くなるかどうかは……やよい?」

伊織「? どうかしたの、やよい?」

やよい「あの、えっと、うちの浩二がこの前それやって……ちゃ、ちゃんとキツく叱りましたよ!?」

その後なんだかちょっと、ちょっとだけ気まずかったです……。

おわり

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 03:15:24 ID:WH4uZYoH0
伊織「紙ナプキン使い過ぎじゃないの?」

真「フライドチキン食べる時はこれで良いんだよ、お店もそれが分かってるから一杯用意してるんだし」

伊織「アンタこの前うどん屋で私が同じこと言った時に散々文句言ってきたじゃない」

真「天かすと紙ナプキンは別物別物、ケースバイケース」

伊織「納得行かないわ……紙ナプキンが良いとしても爪楊枝は絶対使い過ぎでしょこれ」

真「最近親知らずが生えてきて、変に挟まるんだよね……そのまま噛み合わせようとすると痛くて」

伊織「なんか自分に都合の良いことばっかり言ってる気がするわね……」

真「そんなことないって。ボクが765プロで一番常識人なこと忘れてるでしょ?」

伊織「口の周りテカテカさせてるアイドルの常識がどうしたって?」

やよい「うっうー! フライドチキン美味しいですね真さん、伊織ちゃん!」

伊織「もっと上がいて良かったわね真。ほら、汚れてるわよやよい。拭いてあげるから動かないで」

真「ねぇねぇ伊織、ボクも拭いてよ。そういうのなんか漫画のヒロインっぽくて憧れてたんだー」

伊織「一番常識人なのは私だって今はっきり分かったわ……」

フライドチキンって美味しいけど、気を付けないとベトベトになる食べ物だったんですね、伊織ちゃんに怒られました。

おわり

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 03:30:23 ID:WH4uZYoH0
真「あれ、また何か言われると思ったけど言わないんだ」

伊織「だってナポリタンでしょ? 店にもよるけど粉チーズはどっさりかけた方が美味しいわよ」

真「へぇ、分かってるね。ちょっと山になるぐらいかけた方が絶対良いよね」

やよい「一口も食べずに思いっきりかけちゃうのはどうかなーって」

真「え」

やよい「真さん、調味料は味を調えるって書くんですよ。元の味を知らないまま調えられるんですかー?」

真「あ、あれ? 伊織のネギ天かす丼のうどん添えには何も言わなかったよね?」

やよい「あれは薬味とトッピングですから」

真「やよい、なんか変なスイッチ入ってる?」

伊織「……カルボナーラ頼んでおいて良かったわ」

うぅ、ついカッとなって真さんに沢山お説教しちゃいました……ごめんなさい、真さん。
でも、作った人は出してすぐが一番美味しくなるように考えてるっていうこと、伝わったかな?
伝わってるといいな。

おわり

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 03:40:18 ID:WH4uZYoH0
小鳥「あの、難しい顔してますけど大丈夫ですか?」

P「いえ、最近やよいと交換日記してるんですが、その内容がちょっと」

小鳥「こ、交換日記!?」

P「学校の宿題なんだそうです、家族や親しい人と二週間交換日記をしましょうっていう」

小鳥「あ、そういう……でも何か問題あるんですか? やよいちゃんのことだからそんなに心配いらなさそうですけど」

P「大体誰とご飯を食べに行ってこんな話した、とかなんですけど食べてるものが余りにも……アイドルらしくないんですよ!」

小鳥「は、はぁ」

P「っていうか女らしくない! 牛丼チェーンて! 立ち食い蕎麦屋て! もっと良いもの食べてくれよって話ですよ!」

小鳥「……べ、別に良いじゃないですか! 三十路手前の女が一人夜中におっさんくさいもの食べて何が悪いんですか!?」

P「え、いや、悪いとかじゃ」

小鳥「好きなんですよああいうのが! アイドルの子たちもそこは一緒でしょうよ! 他の人がどうこう言う話じゃないと思います!」

P「あ、はい……なんかすみませんでした」

小鳥「……いえ、分かってもらえればそれでいいんです。あ、それはそうとそろそろお昼食べに行きませんか?」

P「……え、この流れで?」

おわり

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/17 03:45:04 ID:WH4uZYoH0
おしまい

ζ*'ヮ')ζ < コーヒー買えなかったり鶏の骨しゃぶるようならそもそも外食しないよ

真「伊織、タダだからってネギと天かす入れ過ぎ」
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1366130002/)