1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:13:54 ID:ejuYJxSIP
穂乃果「……へ?」キョトン

海未「『へ?』ではなくてどちらが好きなのかはっきりしてください!」

ことり「穂乃果ちゃんは私の方が好きだよね?」

ことり「留学止めに来てくれた時も抱き付いてくれたし!」

海未「私にだって時々抱き付いてくれます!」

穂乃果「え、えっと……?」

ことうみ「「どっち(ですか)!?」」

穂乃果(どういう状況……?)

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:18:17 ID:ejuYJxSIP
ことり「ことりの方が穂乃果ちゃんとずっと昔からいるもん!」

海未「大した差はないじゃないですか!」

海未「穂乃果があの時私を誘ってくれたのはきっと私に何か感じるものがあったからです!」

ことり「穂乃果ちゃんはみんなに優しいから特別な意味なんてないの!」

海未「みんなに優しい、確かにそうですね。でも穂乃果が特別視してるのは私だけです!」

ことり「うー……」ジー

海未「うー……」ジー

穂乃果(なんだかすごく険悪なムード……)ビクビク

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:23:05 ID:ejuYJxSIP
凛「穂乃果ちゃん、こっちにゃ」コソコソ

穂乃果「凛ちゃん!」ボソボソ

凛「今2人はお互いに競い合ってて穂乃果ちゃんのことは眼に入ってないから逃げるなら今にゃ」ボソボソ

穂乃果「う、うん」コソコソ

ことり「だから穂乃果ちゃんはことりのことが好きなの!」

海未「私です!」

ことり「海未ちゃんの分からず屋!」

海未「分かってないのはことりの方です!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:27:15 ID:ejuYJxSIP
屋上に続く階段の踊り場

凛「穂乃果ちゃんも大変だにゃー」

穂乃果「急にどっちが好き? なんて言われて焦っちゃった。助けてくれてありがとう凛ちゃん」

穂乃果「私にとってことりちゃんと海未ちゃんはどっちも大切な友達でどっちが好き、なんて決められないのに……」

凛「そうだよねー。だって穂乃果ちゃんは凛のことが好きなんだもんね?」ニャン

穂乃果「え?」

凛「凛はわかってるにゃ。穂乃果ちゃんは凛のこと特別に好きでいてくれてるんだよね?」

穂乃果「た、確かに妹みたいだな、とは思うけど……」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:30:47 ID:ejuYJxSIP
凛「妹じゃダメにゃ!」フシャー

穂乃果「ひぃっ!?」

凛「凛は穂乃果ちゃんと恋人になりたいの!」

凛「だから妹じゃダメなの!」

穂乃果「り、凛ちゃんも!?」

凛「凛のこと、一人の女の子として見てほしいな」

凛「ね、穂乃果ちゃん?」ジリジリ

穂乃果「笑顔で近づいてこられると怖いよ」アトズサリ

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:34:41 ID:ejuYJxSIP
花陽「穂乃果ちゃん、こっち!」バンッ

穂乃果「かよちゃん!」ダッ

凛「あぁ! 屋上に逃げられたにゃー!」

花陽「凛ちゃんごめん!」バタン

凛「かよちん、おとなしくここを開けるにゃー!」

花陽「いくら凛ちゃんの頼みでもそれは聞けないよ!」ドアニモタレ

穂乃果「あ、ありがとう、かよちゃん。今日はみんな変で」

花陽「うぅん、穂乃果ちゃんのためだから」エヘヘ

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:38:55 ID:ejuYJxSIP
凛「かよちん! 開けるにゃー!」ドンドン

穂乃果「ひぃっ!?」ビクビク

花陽「穂乃果ちゃん、大丈夫だよ。私がドアにもたれかかってるから」

花陽「いくら凛ちゃんでも簡単には開けられないよ」

穂乃果「かよちゃんって頼りになるんだね」

花陽「私なんて全然だよ。穂乃果ちゃんの方が行動力もあるし、かわいいし……」

花陽「穂乃果ちゃんは花陽の憧れ、っていうか……」テレテレ

花陽「ちょっとでもいいからそんな穂乃果ちゃんの助けになりたくて」エヘヘ

穂乃果「かよちゃん……!」ジーン

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:41:14 ID:ejuYJxSIP
穂乃果「私、そんな憧れるような人間じゃないよ?」

穂乃果「頭悪いし、ドジだし……」

花陽「それでも! うぅん、そんな穂乃果ちゃんが好きなの!」カアアアアアア

穂乃果「……へ?」

花陽「アルパカ小屋の前で『君は光ってる』って言われたときすごく嬉しかった」

花陽「なんのとりえもない花陽のことをそんな風に言ってくれる人がいるんだ、って」エヘヘ

穂乃果「あ、あれは言葉の綾というか……」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:45:41 ID:ejuYJxSIP
花陽「穂乃果ちゃん!」

穂乃果「は、はい!」ビクッ

花陽「一年生で背も小さくて、声も小さくて、人見知りで得意なものも何もないです。でも……」

花陽「でも、穂乃果ちゃんへの想いは誰にも負けないつもりです!」

花陽「だから、穂乃果ちゃんの彼女にしてください!」ペコリ

穂乃果「え、えっと……」タジタジ

穂乃果(ど、どど、どうしよう。屋上じゃ逃げ場もないし……)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:50:05 ID:ejuYJxSIP
花陽「うわっ」コケ

凛「かよちんがお辞儀をしてくれたおかげで開いたにゃー!」

凛「かよちん、抜け駆けはずるいにゃー!」プンプン

花陽「り、凛ちゃんが先に抜け駆けしようとしたんでしょ!?」

穂乃果(今のうちにそっと屋上から出よう)

穂乃果(気付かれないように……)ソロー

凛「凛はかよちんみたいにはっきり言ってないからセーフなの!」

花陽「嘘! 『一人の女の子として見てほしい』って言ってたもん!」

穂乃果(脱出成功!)

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:52:55 ID:ejuYJxSIP
穂乃果(今日はみんなどうしたんだろう……)

絵里「穂乃果、こんなところで何をしているの?」

穂乃果「え、絵里ちゃん!」

穂乃果(絵里ちゃんは大丈夫、だよね?)オドオド

絵里「今から部室に行くところなんだけど、よかったら一緒に行かない?」

穂乃果「部室は、今はちょっと行きたくないかな……」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 01:56:24 ID:ejuYJxSIP
絵里「どうして?」

穂乃果「えっと……」

穂乃果(海未ちゃんとことりちゃんがいるから、なんて言えない)

絵里「何か心配なことがあるならエリチカに相談していいのよ?」

絵里「私はいつでも穂乃果の味方だから」ギュッ

穂乃果「絵里ちゃん……!」

穂乃果(絵里ちゃんに抱きしめられると安心する)

穂乃果(お姉ちゃんがいたらこんな感じなのかな……)

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:00:48 ID:ejuYJxSIP
穂乃果「絵里ちゃん、相談に乗ってくれる……?」

絵里「いいわよ。今は生徒会室に誰もいないはずだから生徒会室に行きましょうか」

穂乃果「うん」コクリ

絵里「あんまり溜めこまないで、いつでも私に相談していいんだからね」スッ

穂乃果「うん、ありがとう、絵里ちゃん」ギュッ

穂乃果(絵里ちゃんの手のぬくもりが心地いい)

絵里「ほら、ついたわ、入って」

穂乃果「うん、おじゃましまーす……」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:05:13 ID:ejuYJxSIP
絵里「お茶でも入れる?」

穂乃果「うぅん、平気……。あ、あのね絵里ちゃん! みんなが変なの!」

絵里「変? どんな風に?」

穂乃果「ことりちゃんと海未ちゃんはどっちの方が好きだーって聞いてくるし、凛ちゃんやかよちゃんも私に迫ってきて……」

穂乃果「私、なんだか怖くなっちゃって……」ポロポロ

絵里「それは確かに変ね……」

絵里「穂乃果はエリチカのものだっていうのに穂乃果に迫るなんて」

穂乃果「……え?」ビクッ

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:09:51 ID:ejuYJxSIP
絵里「私の可愛い穂乃果を泣かせるなんて、みんなただじゃ済ませないわよ……」

穂乃果「え、絵里ちゃん……?」ビクビク

絵里「こんなにおびえちゃってかわいそうに……。あんまり泣くとチュウしちゃうわよ?」チュ

穂乃果「ひぃっ!?」ビクビク

絵里「かわいそうな穂乃果……。こんなに追い詰められて……」

絵里「でも、大丈夫よ、これからはエリーが守ってあげるから」

穂乃果(絵里ちゃんも変だった……)ガクブル

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:13:11 ID:ejuYJxSIP
絵里「私はあなたの手に救われた。だから今度は私が穂乃果を助ける番なの、ね?」スッ

穂乃果「う、うぅ……」ポロポロ

希「えりち、そこまでや!」バンッ

穂乃果「の、希ちゃん!」

絵里「希、先に部室に行ったんじゃ……」

希「カードが教えてくれたんや。穂乃果ちゃんがピンチやって!」

絵里「一足遅かったわね、希。私がそのピンチから救ってあげてるところだったのよ」ニヤリ

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:16:58 ID:ejuYJxSIP
希「ウチには穂乃果ちゃんがえりちに迫られておびえてるようにしか見えへんけど」

絵里「そんなことないわ。ね? 穂乃果」

穂乃果「のぞみちゃーん」ウワーン

希「穂乃果ちゃんは怖がってたみたいやけど?」ヨシヨシ

絵里「そ、そんな……。助けようと思って私まで怖がられていたの……?」ガクリ

希「えりち、恋は人を惑わせるんや。もう一度自分の行いを悔い改めなきゃあかんよ?」キリッ

穂乃果(希ちゃんのこの安心感、お母さんみたい……)

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:20:18 ID:ejuYJxSIP
希「穂乃果ちゃん、落ち着いた?」ヨシヨシ

穂乃果「うん、ありがとう、希ちゃん……」

希「いいってことや。困ったときはお互い様ってね」ウインク

希「ウチも何回も穂乃果ちゃんに救われとるし」

穂乃果「穂乃果に?」キョトン

希「せや。落ち込んだ時に穂乃果ちゃんを見るとすごく元気がでるんよ」

希「ウチも頑張ろう、ってそう思えてくるん!」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:23:46 ID:ejuYJxSIP
穂乃果「あ、あの、希ちゃんは変じゃないよね?」

希「変? 別にウチは普通やけど……」

穂乃果「だよね! よかった、希ちゃんまで変だったr」

希「ウチは普通に穂乃果ちゃんが好きや。愛しとる」

穂乃果「うわあああああああああああああ」

希「ほ、穂乃果ちゃん!? いきなりどうしたん?」ビクッ

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:27:09 ID:ejuYJxSIP
穂乃果「はぁ、はぁ……」

穂乃果「思わず神田明神まで階段ダッシュに行って戻ってきちゃったよ……」アセダク

穂乃果「でも、おかげでちょっと落ち着いたかな……」フゥ

真姫「穂乃果? どうしたのよ、そんな汗だくで」

穂乃果「ま、まままま、真姫ちゃん!?」ビクッ

真姫「そんなに動揺してどうしたわけ? 真姫ちゃんがかわいすぎて動揺しちゃった?」

穂乃果(真姫ちゃんはにこちゃんが好きなわけだし、大丈夫だよね……?)

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:32:00 ID:ejuYJxSIP
穂乃果「あはは、ごめんごめん。急に話しかけられたからびっくりしちゃって」

真姫「もう、そんな汗だくのままだと風邪ひくわよ?」

穂乃果「大丈夫! バカは風邪ひかないから!」グッ

真姫「バカっていう自覚はあるのね」ヤレヤレ

真姫「というか、バカは風邪ひかないんじゃなくて、体調管理をできないバカが風邪を引くのよ」

真姫「スクールアイドルとはいえ、一応アイドルなんだから体調管理くらいしっかりしなさいよ?」

穂乃果「えへへ、心配してくれてありがとう、真姫ちゃん」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:37:57 ID:ejuYJxSIP
真姫「べ、別に心配したわけじゃないわよ! ほら、タオル。これで身体を拭きなさい」スッ

穂乃果「ありがとう、洗って返すね?」フキフキ

真姫「あ、洗わなくていいわよ? 私が洗っておくから」

穂乃果「……なんだか目が血走ってる気がするけど」

真姫「そ、そそ、そんなことないわよ。別に穂乃果の汗をいっぱい吸収したタオルがほしいとかそういうんじゃ……」

穂乃果「真姫ちゃんも変だったああああああああああ」バシッ

真姫「あ、ちょっと穂乃果! いきなりタオルを返して走り出してどうしたのよ!?」

真姫「……」キョロキョロ

真姫「穂乃果のにおいがするわ」クンクン

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:41:00 ID:ejuYJxSIP
穂乃果「みんな怖い……。みんなどうしちゃったの……?」ウルウル

にこ「あ、穂乃果、ちょうどいいところに」

穂乃果「に、にこちゃん……?」

にこ「ねぇ、穂乃果、スクールリングって知ってる?」

穂乃果「う、うん。知ってるけど」

にこ「それをね、穂乃果と交換したいな、なんて……」

穂乃果「もういやあああああああああああああああああ」ダッ

にこ「ほ、穂乃果!?」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:45:08 ID:ejuYJxSIP
ヒデコ「あ、穂乃果ー!」

フミコ「ちょっと、ヒデコ抜け駆けはずるいよ」

ミカ「そうだよ、穂乃果はみんなの穂乃果だもん!」

穂乃果「うわああああああああああん」ダダッ

さち子「汝は我の器になるにふさわしい人物よ!」ククク

ココ「穂乃果ちゃんのためなら一生懸命頑張りますから、なんでも言ってくださいね!」

穂乃果「うわあああああああああああああああああああああん」ダダダッ

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:48:40 ID:ejuYJxSIP
こうさかけ

穂乃果「ぜぇ……ぜぇ……」

雪穂「お姉ちゃんおかえりー、ってどうしたの!?」ビクッ

雪穂「汗だくだし、肩で息してるし……」

穂乃果「ゆきほ~……」ダキッ

雪穂「つめたっ! もう、お姉ちゃん、抱き付くのはいいけど汗ふいてからにしてよね!」

穂乃果「汗ふいて~……」

雪穂「それくらい自分で……はぁ、今回だけだからね……」

穂乃果「ありがと、雪穂」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:52:36 ID:ejuYJxSIP
雪穂「それで、学校で何かあったの?」フキフキ

穂乃果「μ'sのみんなに告白されたの……」

雪穂「みんなって全員!?」

穂乃果「うん、あと、ヒデコとフミコとミカとさち子ちゃんとココちゃんと……」

雪穂「お、お姉ちゃんモテモテだね」ヒキツリ

穂乃果「でも、私が好きなのは雪穂だけだからね」

雪穂「本当に? 私よりも絵里さんの方がかっこいいし、真姫さんの方がかわいいし」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/21 02:57:17 ID:ejuYJxSIP
穂乃果「私にとっては雪穂が一番なの!」

雪穂「お姉ちゃん……!」ポッ

雪穂「私もお姉ちゃん以外の人を好きにならないよ」

穂乃果「雪穂を見てると今日あったことが全部どうでもよく思えてくるよ」

穂乃果「雪穂、大好き!」

雪穂「絶対に、他の人を好きになっちゃだめだからね、お姉ちゃん」ギュッ

穂乃果「雪穂もね。絶対にだめだからね?」ギュッ

雪穂「泣きたいときもあるよ」チュッ

穂乃果「そんな時は一緒にいればいいよね」チュッ

おわり


ことり「穂乃果ちゃんは」海未「どちらが好きなんですか?」
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1366474434/)