1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 22:47:36 ID:TGUlE3S+O
里穂「千穂、あなた宛てに封筒が届いてたわよ」

千穂「封筒?」

里穂「あなたの部屋の机の上に置いといたから」

千穂「ありがとう、お母さん。何だろう?」

部屋に移動……

千穂(これは雑誌の……まさか!)

千穂「やった! 映画のペアチケット、当たった♪」

001

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 22:49:28 ID:TGUlE3S+O
千穂「よし、このチケットで早速……」

里穂「真奥さんを誘わないとね」

千穂「うん♪……って、きゃあああ!?」

里穂「千穂、そんな大きな声を上げるなんて近所迷惑ですよ?」

千穂「お母さんがいきなり後ろから声かけるからでしょ? というか部屋に入るならノックぐらいしてよ、もう……」ドキドキ

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 22:51:25 ID:TGUlE3S+O
里穂「ふむ、最近CMでも良くやってる恋愛モノか……真奥さんならアクションものの方が好きそうな気もするけど、デートに誘うには悪くないチョイスね」

千穂「あわわ、何勝手に手に取って見てるのよ~。返して!」///

里穂「最近真奥さんとの仲がどうなったか聞いてなかったから、お母さん心配してたのよね。でも千穂がちゃんと攻めてるみたいだからお母さん安心したわ~」

千穂「もういいから出てって! 出てってよ~!!」///

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 22:54:39 ID:TGUlE3S+O
千穂(『雑誌の懸賞で映画のペアチケットが当たったんです。無駄にしてももったいないですから、もしお暇なら今度の日曜日に一緒に行きませんか?』)

千穂(ああ、我ながらなんて自然な誘い方だろう……この方法を思いついてすぐに色んな雑誌に応募したけど、まさかもう当たるなんて私ついてる! イェイ!!)ガッツポーズ

千穂(真奥さんのシフトはすでにチェック済み。今度の日曜日は空いているはず……他に予定が無いならだけど)

千穂「よし、それじゃあ真奥さんに連絡しよう!」

千穂「…………」

千穂「あぅ、でもやっぱりいざ誘うとなると緊張するよぉ……」ソワソワ

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 22:58:11 ID:TGUlE3S+O
千穂(前に相談に乗って貰った時みたいにメールでいいかな?)

千穂(でもこういうのはちゃんと電話で言った方が良いかも……今なら真奥さん、家にいるはずだし……あ、でも時間的にお食事中なら悪いかな……でも遅くなるとそれはそれで……)

<キミニキョウミシンシン~ダケドキケズニモンモン~♪

千穂「ひゃう!?」ビクッ

千穂「で、電話!? しかも真奥さんから!? どどどどどどうしよう?」アセアセ

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:04:25 ID:TGUlE3S+O
千穂(とにかく出なきゃ!)

千穂「もしもし、佐々木でしゅ!」

千穂(噛んだー!!)

真奥『もしもし、ちーちゃん? 真奥だけど今大丈夫?』

千穂「はい、大丈夫です! 佐々木千穂は何時でも元気いっぱい、臨戦態勢です!!」

真奥『えっと、なんでそんなにテンパってんの? とりあえず深呼吸しようか』

千穂「は、はい」スハースハー

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:11:57 ID:TGUlE3S+O
千穂「そ、それでどういったご用件でしょうか?」

真奥『いきなりなんだけどさ、今度の日曜日暇?』

千穂「え?」

真奥『実はフリーペーパーの懸賞でお食事券が2枚当たったんだよ。最初は換金しようかって話だったんだが、芦屋の奴が何時も世話になってるちーちゃんと2人で行ったらどうかって言ってさ』

千穂(……これは、まさか?)ゴクリ

真奥『で、もし暇なら2人でいかないか?』

千穂(真奥さんから……デートのお誘い!!)ピョーン

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:16:09 ID:TGUlE3S+O
千穂(あわわ、これって嘘じゃないよね? 現実だよね? ゆ、夢みたい……とりあえず芦屋さん、今度いっぱいお惣菜持っていきますね!!)

真奥『ちーちゃん、聞いてる?』

千穂「は、はい、聞いてましゅ!」

千穂(また噛んじゃったけど、もうどうだっていいや! あ、ちょっと待って……この流れなら)

千穂「あ、あの、真奥さん! 実は私も……」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:20:17 ID:TGUlE3S+O
千穂「はい……はい……日曜日、楽しみにしています! そ、それじゃあ!」

ピッ

千穂「…………」

千穂「……やったぁぁぁぁ!!」ベッドニダイブ-

千穂「やった! やった! やったぁ!」ベッドゴロゴロ

千穂「佐々木千穂、やりましたー♪」バンジャーイ

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:24:34 ID:TGUlE3S+O
千穂(映画、一緒に観てくれるって! その後に2人でお食事だって!!)

千穂「これは完全にデートだよね……真奥さんとデート……」

千穂「…………」ニパァ

千穂「~~~~!!」←枕に顔うずめてジタバタしてる

里穂「……美容院、予約しておいた方がいいんじゃないの?」ドアノカゲカラー

千穂「きゃああああああ!!!!」ガバッ

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:29:00 ID:TGUlE3S+O
そんなこんなで日曜日……

千穂(待ち合わせの時間より大分早くきちゃった。さすがに真奥さんはまだ来てないか)

千穂(き、緊張するな~。前の時は相談があるからって理由があったけど、今回は正真正銘のデデデデデート、だもんね。
なんか心臓がやばいくらいドキドキしてるよ)

千穂「落ち着け……落ち着け、私……」ドキドキ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:43:38 ID:oYaGpmt6O
千穂「髪、乱れてないかな~? 今更だけどこの服で大丈夫だったかなぁ?」オロオロ

真奥「別におかしくないぜ。服も良く似合ってると思うぞ」

千穂「そ、そうですか? 真奥さんにそう言って貰えるなら安心……って、え?」

真奥「ん?」

千穂「……うわああああぁぁ!?」///

真奥「!?」ビクッ

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:33:05 ID:TGUlE3S+O
千穂「スイマセン! スイマセン! 驚かせちゃって!」コウソクペコペコ

真奥「そんなに頭下げなくて良いって……ほら、周りも見てるし(苦笑」

千穂(なんか私この前から叫びっぱなしな気がするよ……)

真奥「それにしてもちーちゃん、早いね。待ち合わせの時間にはまだ大分早いと思うんだけど……もしかして俺、時間勘違いしてた?」

千穂「いえ、違います! これは単に私が早く来ただけです! えっと、その、とても楽しみだったので……」///

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:37:55 ID:TGUlE3S+O
千穂「でも真奥さんも早かったですね。今でも待ち合わせ時間、まだ先ですし」

真奥「今回は俺の方から誘ったからな。待たせるのも悪いし……まあ、結局は待たせちゃったみたいだけど」

千穂「いえ、気にしないで下さい! さっきも言った通り私が勝手に早く来ただけですから!」

千穂(ああ、なんかこういうさりげない優しさが良いなぁ~)

真奥「しかしこんな時間だと映画も飯もまだ早いな……とりあえずこの辺りを少しブラブラする?
それとも何処か喫茶店でも入るか?」

千穂「え、えっと、じゃあブラブラしましょう!」アセアセ

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:42:11 ID:TGUlE3S+O
真奥「よし、じゃあ行こうか」

千穂「あ、あの、真奥さん!」

真奥「ん?」

千穂「あの、今日は日曜日で人も多いので……その、はぐれるといけませんし……」モジモジ

真奥「そだな。じゃあ手を繋いでいくか」ギュ

千穂「あ」///

千穂「……えへへ」ギュ

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:45:24 ID:TGUlE3S+O
真奥「おお、今日はマジで人多いな」

千穂「そ、そうですね」

千穂(真奥さんと手を繋げて嬉しいけど……緊張して身体が固くなっちゃてるよぉ……な、何か喋らないと……えっと……)

千穂「そ、そういえば真奥さん。その服、ユニシロじゃないですよね? 初めて見ます」

真奥「ああ、例によって芦屋の奴がデートにユニシロはなしだって言ってな。前に買った奴は破れちまったから新しく買ったんだ」

千穂「良く似合ってますよ。カッコいいです……あっ」

真奥「ん、どうした?」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:47:23 ID:TGUlE3S+O
千穂「いえ、新しいお店が出てるなと思って」

真奥「雑貨屋か。入ってみるか?」

千穂「いいんですか?」

真奥「興味あるんだろう? 時間もあるし見てみようぜ」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:50:03 ID:TGUlE3S+O
店内……

真奥「……これは俺1人だと絶対に入らない店だな」

千穂「あはは、完全に女の子向けのお店ですもんね」

真奥「そうだ、せっかくだし何か買ってやろうか?」

千穂「ぇえっ!?」キョウガクー

真奥「そんな声裏返させて「!?」つけるくらい驚かなくても……」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:54:06 ID:TGUlE3S+O
千穂「悪いですよ! ただでさえ真奥さんは慎ましい貧困生活を送っているのに」アワアワ

真奥「貧困生活ってまあ事実だけど……心配するな。今日はある程度手持ちあるからこの店の物なら何の問題も無い」フンス

真奥「それにこうやって2人だけで出掛けるのもそんなに無いんだし……記念にさ」

千穂「き、記念ですか」///

千穂(デートだけでもうれしいのにプレゼントまで……絶対人生の幸せメーターの残量がばんばん減ってるよ、私。
というかもうすぐ死ぬんじゃないだろうか、私)

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/05 23:55:48 ID:TGUlE3S+O
千穂「そ、それじゃあお言葉に甘えて……」キャロキョロ

千穂「あ」

真奥「ん、なんかいいのあったのか?」

千穂「いや、その……」

千穂(さすがにこれをねだるのはどうなんだろうか……?)

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:01:33 ID:oYaGpmt6O
千穂(でもせっかく真奥さんが記念に何でも買ってくれるって言ってくれてるし……値段も手ごろだし……ああ、でもこういうのを頼むのは……ああ!!)

真奥「どうしたんだよ、頭抱えて?」

千穂「い、いえ! なんでもないです。あ、私あっちの方見て来ますね」ササッ

真奥「?」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:06:48 ID:oYaGpmt6O
…………

真奥「本当に何も買わなくて良かったのか?」

千穂「いえ、単に欲しいものが無かっただけですから……その、スイマセン」シュボン

千穂(結局『あれ』を買って下さいとは言えなかった……私のいくじなし)ココロノナカデグスン

真奥「いや、別にしょんぼりしなくても良いんだけど……でもあの店で大分時間が潰せたな。そろそろ映画館に行くか」

真奥「そういえばどんな映画観るんだ? 俺まだ聞いてないんだけど」

千穂「あ、これです」チケットパス

真奥「恋愛映画か? 俺、あんまり見た事ないんだよな」

千穂「テレビや雑誌でも話題になってる映画ですからきっと面白いですよ。さあ、行きましょう」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:09:36 ID:oYaGpmt6O
映画館……

千穂「ポップコーンとコーラの準備は出来ました!」ドヤッ

真奥「映画観る時の必需品だよな、それ」

千穂「席はここです。結構良い席とれて良かったですね」

真奥「ああ、そうだな」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:11:26 ID:oYaGpmt6O
真奥(しかしちーちゃんには悪いが、俺映画は好きだけどあんまり恋愛もの好きじゃないんだよな)

真奥(正直、見るなら隣でやっているB級の雰囲気満々のアクション映画の方が良いんだが……)

真奥(ちーちゃんは楽しみにしているみたいだし……仕方ないか)

千穂「あ、始まりますよ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:14:28 ID:oYaGpmt6O
…………

映画のヒロイン『私……あなたに会えて良かった……』

映画の主人公『そんな、ボクを置いて行かないでくれ……君がいなきゃ駄目なんだ!!』

千穂(ああ、なんて悲しい展開なんだろう……)グスン

千穂(でも今更かもしれないけど真奥さん的にはどうなんだろう? お母さんが言ってた通り、アクションの方が良かったんじゃ……)チラッ

真奥「うぅ……」ウルウル

千穂(え!?)

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:17:06 ID:oYaGpmt6O
映画のヒロイン『ありがとう、こんな私を愛してくれて……だけどもう……』

映画の主人公『しっかりするんだ! 病気なんかに負けちゃだめだ、メアリー!!』

真奥「そうだぁ、メアリィ……死ぬなぁ……メアリィ……」ポロポロ

千穂「あ、あの、真奥さん……ってきゃ!?」///

真奥「あんまりだぁ~こんなのってないぞぉ~」グスン

千穂(あ、あわわわ! ま、真奥さんが、わ、私に寄り掛かって号泣してる!?)///

映画のヒロイン『さようなら、ジョン……私の大好きな人……』

映画の主人公『メアリィィィィ!!!』

真奥「うえぇん……えぐえぐ……」シクシク

千穂(……今の私、役得過ぎる! ありがとう、ジョンとメアリー!!)プハー

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:20:47 ID:oYaGpmt6O
映画観賞後……

真奥「……なんか、ごめん」

千穂「いえ、大丈夫ですよ。私は役と、いえ、気にしていませんから」

真奥「まさかあんなに良いものとは思わなくて……でもだからって号泣するなんてカッコ悪いよな。
少なくとも魔王のリアクションじゃねーよ」トオイメー

千穂「そ、そんな事ありませんよ。それに泣きたい時に泣けるってとても良い事です。私はそう思います」

真奥「……そうかな?」

千穂「そうですよ。だからもうそんな顔しないで下さい……その……」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:21:56 ID:oYaGpmt6O
千穂「た、楽しいデートは……まだまだこれからなんですから」///

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:25:16 ID:oYaGpmt6O
千穂(その後も、私は真奥さんとのデートを楽しんだ)

千穂(トラブルも無かった。メインである真奥さんとの食事もとても素晴らしかった)

千穂(その日は間違いなく、私の今までの人生の中で最高の1日だった)

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:27:33 ID:oYaGpmt6O
…………

真奥「もうこんな時間か。そろそろ帰ろうか、送ってくよ」

千穂「そうですね。ありがとうございます」

千穂(終わっちゃたな、真奥さんとのデート)

千穂(でも楽しかった……何だか一生分の幸せを使った気がする)ホッコリ

真奥「あ、そうだ。忘れる前に……はい、これ」

千穂「え? 何ですか、この袋?」

真奥「一応、中を見て確認してくれ。違ってたらいけないし」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:29:49 ID:oYaGpmt6O
千穂「! これ……」

真奥「いや、なんかちーちゃん気になってたみたいだしさ。こっそり買っておいたんだよ」

千穂(本当に、今日は何なんだろう……?)

真奥「やっぱりプレゼントすると言った手前、何か買わないと落ち着かなくてさ。しかし最近のは本物みたいに良く出来ているんだな」

千穂(幸せ過ぎて……怖くなっちゃう)

真奥「それであの値段って凄くお得……って、ちーちゃん?」

千穂(だけど、とっても嬉しい)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:31:47 ID:oYaGpmt6O
真奥「ちょ、なんで泣いてるの? 俺まさか間違ったの買った!?」

千穂「いえ、違います……これです……これが欲しかったんです」ポロポロ

真奥「ほ、本当に?」

千穂「はい。ありがとうございます、真奥さん」

千穂「私これ……一生大事にしますから♪」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:33:50 ID:oYaGpmt6O
千穂の部屋……

千穂(まだ、夢を見ていたみたい……)

千穂(真奥さんとデートして……そして)

おもちゃの指輪(IN左手の薬指)

千穂(指輪まで買って貰えるなんて)///

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/06 00:36:34 ID:oYaGpmt6O
千穂(やっぱり私は、真奥さんの事が好き)

千穂(もっともっと、あの人の事が知りたい。あの人の傍にいたい)

千穂(そして何時か……)

千穂「愛してます……真奥さん」



里穂「……今度は本物が貰えると良いわね、千穂」ドアノカゲカラー

千穂「きゃあああああ!!!」///

おわり


千穂「ただいまー」 里穂「お帰りなさい」
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1370440056/)