1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 20:39:52 ID:2VMnzrNO0
文香「………」

P「おーい?」

文香「………」

P「……本を読んだまま一言も発しない。完全に自分の世界に入ってるな」

文香「………」ペラッ

P「いつもだったら少なくとも挨拶はするし……あと見つめてると恥ずかしそうに目を逸らすし」

文香「………」

no title
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 20:43:48 ID:2VMnzrNO0
P「まあ今日の予定はもう終わってるからいいけど」

P「……事務所閉める時間までに意識が戻って来なかったらどうしよう」

文香「………」ペラッ

P「…しかし、ページをめくる時以外は微動だにしないな」

文香「………」

P「………」ブンブン

文香「………」

P「目の前で手を振っても反応なし、と」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 20:48:51 ID:2VMnzrNO0
P「…文香?隣座っていいか?」

文香「………」

P「返事が無いならいいってことにするぞー?」

文香「………」ペラッ

P「……座るぞ」ボフ

文香「………」

P「……普段だったら絶対そそくさと逃げるだろうな」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 20:59:40 ID:2VMnzrNO0
P「しかしこうまで反応がないとすると……」

文香「………」

P「……色々試したくなるな」

文香「………」

P「……本を手で隠してみるか」スッ

文香「………」パシッ

P「……」

P(無表情ではじかれると結構傷付く)

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 21:08:10 ID:2VMnzrNO0
文香「………」

P「……」ガシッ

文香「………」

P「……」グッ

文香「………」グググッ

P「……これ以上は破けるからやめよう、うん」

文香「………」ペラッ

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 21:16:09 ID:2VMnzrNO0
文香「………」

P「……」スッ

文香「………」

P「……あれ?」

文香「………」ペラッ

P「目を塞いでるんだけど……どかさないの?」

文香「………」

P「……どうやって本見てるんだ?心眼?」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 21:23:06 ID:2VMnzrNO0

……
………


P「……結局何やっても駄目だった。もう読み終わるのを待つしかないか」

文香「………」

P「……」

文香「………」

P「……しかし、こうやってじっくり見てみると、やっぱり美人だよな」

P「書店で見かけた時にティンと来た勢いでスカウトしたんだっけ」

P「……よく通報されなかったな俺」

文香「………」ペラッ

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 21:29:25 ID:2VMnzrNO0
P「髪も長い割にきちんと手入れされてるし」サラサラ

文香「………」

P「インドア派だからか肌も白い。化粧も殆どしてないのが逆にプラスだな」

文香「………」

P「……」プニ

P「ほっぺた柔らかっ」プニプニ

文香「………」ペラッ

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 21:35:34 ID:2VMnzrNO0
P「……前髪が少し長くて暗い印象なのがな。そこらへんはメイクさんとかと相談かな」

文香「………」

P「………ちょっと前髪上げるぞ」ファサッ

文香「………」ペラッ

P「普段は気付きにくいが目もパッチリしてる。まつ毛も長いし」

文香「………」

凛「………」

P「見れば見るほど美少女だな。これなら他の皆にも負けないだろう」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 21:40:43 ID:2VMnzrNO0
文香「………」ペラッ

P「…っと、逃げられないからってやりすぎたか」ファサ

凛「……」

P「さて、じゃあ俺も仕事に戻りますか……え?」

凛「うん?」

文香「………」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 21:46:10 ID:2VMnzrNO0
P「……り、凛?」

凛「どうしたの?続けていいよ?」

P「……いつから?」

凛「プロデューサーが髪とか触ってた辺りからかなぁ」

P「……見てたんなら声かけてくれてもよかったんだぞ?」

凛「楽しそうだったから声かけづらかったんだ。私が入って来ても気付かなかったしね」

P「………」

文香「………」ペラッ

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 21:53:44 ID:2VMnzrNO0
P「すいませんでした……」

凛「……やってたことは完全に変態だったよ」

P「深く反省しております……」

文香「………」

凛「いくら抵抗しないからって、女の子を好き勝手触るとか……常識ってものがあるでしょ」

P「…弁解の余地もございません」

文香「………」ペラッ

凛「後で文香さんにも謝るんだよ?」

P「…重々承知しております」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 22:00:19 ID:2VMnzrNO0
凛「まったく……プロデューサーは目を離すとすぐ女の子にちょっかい出すんだから……」

P「……二度とこのようなことはいたしませんから、この体勢を解かせていただけないでしょうか」

楓「……」スッ

文香「………」パクッ

卯月「……プロデューサーさん、何で土下座してるんですか?」

P「説教中に皆が帰って来て…あの、視線が痛いんですけど……」

凛「…まあ反省してるようだし、許してあげるよ」

法子「あれ、ここにあった私のドーナツ……」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 22:08:52 ID:2VMnzrNO0
楓「……」スッ

文香「………」モグモグ

楓「……」パアッ

法子「ああっ!私のドーナツ!」

P「…それで、さっきから楓さんは何をやってるんですか」

楓「文香ちゃん、口の所に食べ物持っていくと勝手に食べるんです」スッ

文香「………」パクッ

楓「……鳥の雛みたいで可愛いです」

P「いや、確かに可愛いですけどやめましょうよ。無意識に噛んでるからボロボロこぼしてるし」

法子「…あ、あぁ……私の……ドーナツ……」

卯月「法子ちゃん!しっかりして!」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 22:16:34 ID:2VMnzrNO0
凛「ほら、楓さんも文香さんで遊んじゃ駄目ですよ」

楓「……」シュン

凛「そんな顔しても駄目」

P「あーあー、スカートにもこんなにこぼして……ティッシュどこやったかな」

法子「味わえよ!」

卯月「ほら!ドーナツなら今から買いに行こうよ法子ちゃん!」

P「あったあった……ほら、口元もベタベタじゃないか」フキフキ

凛「あ、プロデューサー……またそんな自然に―――」

文香「……」パタン

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 22:23:53 ID:2VMnzrNO0
P「ん?」

文香「ふう………えっ?」

P「お、読み終わったのか?ちょっとそのままでいてくれ、まだ汚れてるから」

文香「……は、はい……プロデューサーさん……え、プロデューサーさん!?」ガタッ

P「うおっ!?」

凛楓「!?」ビクッ

文香「か、顔が近いです!……あ、あと……手を放してください……」

P「お、おう、すまん!」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 22:30:46 ID:2VMnzrNO0

……
………

文香「…ごめんなさい……本を読んでるとつい夢中になってしまって……」

P「いや、俺もデリカシーが無かったな。すまん」サクサク

凛「ほんとだよ。文香さんはそういうスキンシップはまだ苦手だって知ってるのに……」サクサク

卯月「お勧のドーナツ美味しいね法子ちゃん」

楓「」サクサクサクサクサク

法子「ちょ、楓さん食うペース速過ぎです!また私の分がぁ…」

卯月「……」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 22:38:31 ID:2VMnzrNO0
文香「…でも……私がプロデューサーさんに気付かず没頭していたのも悪いですし……」

凛「……その間何されたか聞く?」

P「…ッ!ゲホッ……!」

文香「……え……私、何かされたんですか?」

凛「……まあ色々」

文香「い、色々って……」チラッ

P「………」ドゲザ

凛「文香さんが別にいいって言うなら教えないけど」

文香「……え、えーと……」

楓「……」ヒュッ ヒュッ

法子「渡しませんよ!ラスト一個は私のです!」

卯月「もっと落ち着いて食べようよ……」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/17 22:43:40 ID:2VMnzrNO0
文香「……」ジー

P「……?」

文香「……じゃあ、聞かせて下さい……」

P「!!」

凛「えっとね、まず隣に座ってさ―――」




それから当分の間、文香は事務所で本を読もうとしなくなり、
プロデューサーは文香がまともに接してくれないと嘆くことになった



   - おわり -


モバP「おーい、文香?」 鷺沢文香「………」ペラッ
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