2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 22:30:56 ID:ZMFsGaVb0
インターハイ会場


記者A「宮永選手、優勝おめでとうございます!!」

咲「ありがとうございます」営業スマイル

記者B「今のお気持ちは如何ですか!?」

咲「そうですね。IH2連覇は私達清澄メンバー皆の夢だったのですごく嬉しいです」営業スマイル

記者C「宮永選手にはまだ個人戦もありますが、注目している選手などはいらっしゃいますか?」

咲「いえ、特には。個人戦でもいつも通りベストを尽くすだけです」営業スマイル

関連作品
泉「宮永咲!私の宿命のライバルや!!」

005

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 22:34:08 ID:ZMFsGaVb0
咲「…ふう。インタビュー疲れたよ~」

優希「咲ちゃんお疲れだじぇ」

和「お疲れさまです咲さん」

数絵「お疲れさま」

まこ「咲、お疲れ」

咲「あ、みんな。私うまくしゃべれてたかな?」

優希「咲ちゃんにしちゃあ上出来だじぇ」

咲「よかった~。でもまだ慣れないんだよね」

和「ふふっ。咲さんらしいですね」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 22:38:28 ID:ZMFsGaVb0
まこ「でもまさか昨年に続いて団体戦優勝できるとはなぁ」

数絵「ふっ。この清澄に転校してきた私の目に狂いはなかった」

優希「まあほぼ咲ちゃんの功績だけどな」

和「咲さん、昨年のIH決勝から一段と強くなりましたからね」

咲「え、そうかな///」テレッ

優希「咲ちゃんもすっかり有名人だじぇ」

まこ「あ、咲。いつものバラ届いてたぞ」フアサッ

咲「ありがとうございます染谷部長」


咲(紫のバラの人…今日もどこかで見守ってくれていたんですね…)ジーン

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 22:42:11 ID:ZMFsGaVb0
泉(宮永、大会2連覇おめでとう)

泉(オーラスでの四槓子はホンマ鳥肌もんやったわ)

泉(それにインタビューも風格が出て様になってきとるし)

泉(私もファンとして鼻が高いで)ウンウン


泉(……ん?)


泉「ちょっと待てーい!!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 22:46:11 ID:ZMFsGaVb0
泉「違うやろ!!私は宮永のファンやなくてライバルや!!」

浩子「一年かけてようやく気づいたようやな、泉」

泉「船久保先輩…」

浩子「あんたが目指してたんは宮永咲の追っかけやない、好敵手や」

浩子「しかしうちらの高校は今年もベスト8どまり。こんなんであの子のライバルを名乗れるん?泉」

泉「……!!先輩、私……」

泉「私間違ってましたああああああああああ!!」

浩子「全く、相変わらず泉はどっか抜けとるなぁ」フウ

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 22:51:08 ID:ZMFsGaVb0
泉「よっし!!さっそく来年のIHに向けて練習あるのみですわ!!」クワッ


竜華「その前向きさが泉のええとこやな」

セーラ「せやせや」

怜「ポジティブすぎんのも問題やけどな」

泉「あ、先輩方。見に来てくれてはったんですか?」

セーラ「おう。大学も夏休みで暇やしな~」

竜華「まあうちらの母校はまた準決勝どまりやったみたいやけどな」

泉「うっ…」

浩子「すみません先輩方、私らの力が足りないばかりに…」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 22:56:08 ID:ZMFsGaVb0
セーラ「いやいや気にすんなや。それより泉がすっかりやる気になったことやし」

竜華「今から特訓したるでー!!」

怜「私らで泉を鍛えたるわ!!」

泉「ううっ先輩方…ありがとうございます」ウルッ

浩子「ええ話やなぁ…」ホロリ

怜「あんたもみっちり鍛えたるからな、フナQ」

浩子「えっ…」タラリ

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:00:09 ID:ZMFsGaVb0
泉(それから私はひたすら麻雀の練習に明け暮れた)

泉(毎日毎日打って打って打ちまくり…)

泉(船久保先輩を無理やり練習相手に引っ張り…)

泉(時には清水谷先輩らの家に押しかけ相手をしてもらったり…)

泉(指が豆だらけになってにわかに笑われても気にせず打ちまくり…)


泉(宮永に並び立つ存在になりたい、その思いだけが私を突き動かしていた)


泉「待っとれよ、私のライバル!!」

浩子「何で私まで…」グッタリ

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:04:26 ID:ZMFsGaVb0
そして時は流れ――――

1年後 インターハイ


アナウンサー「さあ、いよいよ団体戦の決勝も大将戦のみとなりました!!」

アナウンサー「勝利の女神が微笑むのは一体どこの高校でしょうか!!」


咲「よろしくお願いします」ペッコリン

淡「今年こそ優勝はうちが頂くよ、サキ!!」

ネリー「ヨロシクね!」

泉「……よろしくお願いします!!」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:08:44 ID:ZMFsGaVb0
アナ「大会3連覇のかかった清澄高校、安定した強さを誇る白糸台高校に臨海女子」

アナ「そしてここまで怒涛の勢いで勝ちあがってきた千里山女子。果たしてどの高校が頂点を掴むのか!?」

アナ「解説の宮永プロに伺ってみましょう。…宮永プロが注目する高校は!?」

照「咲いいいいいい!!頑張れえええええええ!!!!」

アナ「…えー、宮永プロのシスコンモード突入につき誠に遺憾ながら実況のみでお送り致します…」


泉(ようやくここまでやって来たな)

泉(夢にまで見た宮永との対戦や)

泉(なのにえらい落ち着いとるのは何でやろうな)

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:12:48 ID:ZMFsGaVb0
泉(目の前には宮永咲。現在の高校最強や)

咲「…」

泉(でも私は負けへん。あんたに追いつき追い越すのが私の夢やから)

泉(絶対に優勝する!!そんであんたに私という存在を刻みつけたる!!)


アナ「それでは大将戦、開始です!!」


泉(さあ勝負や!!宮永咲!!)

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:16:15 ID:ZMFsGaVb0
――――


セーラ「お~い、泉~」

怜「お疲れ。お茶買ってきたで」

竜華「ううっ、泉ィ…」グスッ

泉「あ、先輩方。ありがとうございます」

泉「って清水谷先輩は何で泣いとるんですか?」

竜華「うち感動したわ。あの泉が宮永咲を追い詰めるまでに成長して…」グスグス

セーラ「せやせや。凄い対局やったで泉!!」

泉「……でも結局、私は宮永を超えることはできませんでした…」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:20:41 ID:ZMFsGaVb0
泉「悔しいけど、今の私ではまだまだ宮永には届きません」

浩子「泉……」

泉「…でも!!私は諦めへん!!」

泉「あいつがこの後プロに進むのなら、私もそれを追いかけます!!」

泉「何年かかっても、いつかプロになって宮永と同じ土俵に立ってみせます!!」

セーラ「よっしゃ!!それでこそ泉や!!」

怜「せやせや、うちも応援すんで!!」

浩子「ええ話や…」ホロリ

竜華「ううっ、泉ィ…」グスグス

怜「あんたはいい加減涙拭けや、竜華」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:25:10 ID:ZMFsGaVb0
泉「…せや。ちょっと先輩方、私用事ができましたんで席外しますね」

セーラ「何や何や、宮永んとこでも行くんか?」

泉「うっ///じ、じゃあちょっと行ってきますっ」ダッ

竜華「ファイトやで泉ィ~」グスグス


泉(今日の対局、ライバルとしては完敗やった)

泉(でもそれだけやない。あんたはうちの憧れでもあるんや)

泉(せやから今はあんたのファンとしてこの花束を贈るで)

泉(優勝おめでとう、宮永)

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:30:10 ID:ZMFsGaVb0
咲「ふう。今回は迷わずおトイレに行けたよ」スタスタ

咲(…あれ?うちの控え室の前に誰かいる…)

咲(あれは…千里山の二条さん?)

泉「」フアサッ

泉「」ダッ

咲(…?何か置いていった…?)タタッ

咲「…!!この紫のバラは…」

咲「……二条さん、貴方だったんですね…」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:34:19 ID:ZMFsGaVb0
和「咲さん?ドアの前でどうしたんですか?」ガチャッ

咲「あ、和ちゃん」

和「ああ、また紫のバラですか。咲さんのファンの方、本当に熱心ですね」

咲「……うん。とっても、有難いよ…」ダキシメ

和「咲さんにそんなに大事そうに抱えられるなんて、その花束の主に嫉妬してしまいそうです」

咲「ふふ、和ちゃんったら」

優希「さあ咲ちゃんにのどちゃん!!祝勝会に繰り出すじぇー!!」ガチャッ

数絵「もんじゃにするか焼肉にするか、それが問題…」

マホ「マホはお肉が食べたいですー!!」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:39:46 ID:ZMFsGaVb0
そして月日は流れ――――

1年後 臨海女子大学キャンパス


泉「ふ~、やっと今日で試験期間も終わりかぁ」

泉「大学の試験なんてノート見ながらできるし楽勝や!なーんて思っとったのが懐かしいわ…」

咲「泉ちゃ~ん!!」タタッ

泉「おお、咲。試験はどうやった?」

咲「うん、そこそこ出来たよ」

泉「咲は真面目やからなぁ」

咲「そういう泉ちゃんはもっと勉強した方がいいかも」

泉「うう、耳が痛いわ…」トホホ

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:44:47 ID:ZMFsGaVb0
咲「ねえ泉ちゃん」

泉「ん?何や咲?」

咲「泉ちゃんはどうしてこの臨海に?千里山も大学あったんじゃ…」

泉「ああ。いつまでも千里山の先輩達に頼ってばかりじゃ成長できんからな」

咲「へえ、泉ちゃんもちゃんと考えてるんだね」

泉「何やそのいつもは何も考えてないみたいな言い方は?」グイグイ

咲「むぐぐっ、泉ちゃん苦しいよぅ、肘で首絞めないで…」バタバタ

泉「まあ泉様は優しいからな、この辺で勘弁しといたる」パッ

咲「ううっ、酷いよ泉ちゃん…」ゼイゼイ

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:48:12 ID:ZMFsGaVb0
泉「そういう咲は、何で大学選んだん?」

咲「えっ?」

泉「あんたの実力やったら、すぐにでもプロにいけたはずやろ」

咲「……」

泉「実際いくつかのプロチームからお誘いがあったって…」

咲「……大学でやりたいことがあったから、かな」

泉「やりたいこと?何やそれは?」

咲「ふふっ、教えなーい!!」

泉「何でや!!」

咲「何でもー!!」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:52:03 ID:ZMFsGaVb0
咲「…ねえ泉ちゃん。もしも私がプロになったら…」

咲「泉ちゃんはどうする?」

泉「そんなの決まっとる。あんたを追っかけてプロになる!!」

咲「どうして?私がライバルだから?」

泉「せや。咲は私の永遠のライバルやからな!!」

咲「でも他にも強い人はいくらでもいるよ?」

泉「他の人じゃあかんねん!!」

咲「…っ」ビクッ

泉「咲じゃないとあかん!!…咲だけや、こんなにも思いが掻き立てられるんは…」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/29 23:56:25 ID:ZMFsGaVb0
咲「…う、うん///」

泉「あ、わ、私何いってるんやろうね、あ、あはは…///」

咲「///」

泉「さ、さあ!!試験も終わったことやし、ぱーっとお昼でも食べに行くで、咲!!」ダッ

咲「あっ、泉ちゃん待って~」ダダッ


セーラ「ふい~、やっと地獄の試験が終わったで~!!」

竜華「そういや泉のとこの大学も今日で終わりやったな、試験」

怜「臨海に行った泉か、咲ちゃんと仲良くやっとるかなぁ」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/30 00:00:25 ID:waLnGD+e0
竜華「そりゃあもうベタベタなんとちゃう?何せ咲ちゃん、泉のためにプロ入り蹴るくらいやし」

セーラ「泉と同じ臨海に入ったんも、同じ大学で一緒に過ごしたいからなんて乙女やなぁ」

竜華「泣かせるわ…」グスグス

怜「ああもう、あんた涙腺緩くなったんとちゃう?」フキフキ


咲「泉ちゃん、追いついたっ!!」ダキッ

泉「わわっ、咲、急に抱きつかんといて///」カアッ

咲「いやです~」ギューッ

泉「全く、昔はあんなに気弱だったってのに…」

咲「…泉ちゃんのおかげだよ」ボソッ

泉「えっ?何て?よく聞こえんかったんやけど」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/30 00:03:30 ID:waLnGD+e0
咲「何でもな~い!!」だっ

泉「あっ、待ち~や咲!!」だっ

咲「このまま学食まで競争だよ泉ちゃん!!」だだっ

泉「よっしゃ!!負けたもんが奢るってことやな、その話乗ったわ!!」だだっ

咲「ええっ?そんなこと言ってないよぉ~」だだっ

泉「負けんぞ~咲~!!」だだっ


咲(今まで私を見守っててくれてありがとう、泉ちゃん)

咲(これからも、よろしくね)


カン!


泉「宮永咲!私の永遠のライバルや!!」
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1377782745/)