1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 12:51:29 ID:d2693oAq0
~夕方~

陽子「家族で夜までお出かけしててさー」

綾「そ、そうなの」

綾(なんで私にそんなこと言うのかしら……)

綾(もしかして陽子、私を誘ってる……?)

綾「家に連れ込んで乱暴するつもり……?」

陽子「何でそうなるんだ!」

005

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 12:54:33 ID:d2693oAq0
陽子「晩ご飯スーパーの総菜になりそうなんだ」

陽子「だから綾、うち来てご飯作ってよ!」

綾「なるほど、そういうことね」ガクッ

陽子「えーいーじゃーん。上達した綾の料理食べたいなー」スリスリ

綾「別にいいけど……」

陽子「やった! 楽しみー」ニコッ

綾(笑顔がまぶしい……)ドキドキ

綾「じゃ、じゃあスーパーで材料を買いましょ」

陽子「うん!」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 12:59:05 ID:d2693oAq0
~スーパー~

綾「何を作ろうかしら」

陽子「ハンバーグがいいなー」

綾「そういえば前に一度そんなこと言ってたわね」

綾「時間も手間もあんまりかからなくて楽だわ」

陽子「私も手伝うよ」

綾「うん、あ、ありがと……」

綾(陽子と二人でお料理……)

綾(というか陽子の家で二人っきりで……)ドキドキ

陽子「どした?」

綾「な、なんでもないわ」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:03:11 ID:d2693oAq0
~陽子の家~

陽子「ただいまー」

綾「もういい時間だから早速作りはじめましょ」

陽子「そだね」

綾「まずは玉ねぎを炒めて……と」

綾「私スープ作るから、陽子はこの材料を全部ボウルに入れて、こねて」

陽子「うん」ギュッギュッ

綾「力強いわね、まるでプロレスラーみたい」

陽子「もっと良いたとえあるだろ!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:07:50 ID:d2693oAq0
綾「じゃあまるい形に整えて」

陽子「こう?」コネコネ

綾「どう見たらそれがハンバーグに見えるのよ」

陽子「えー、こんなの食べられればいいじゃん」

綾「美味しい料理は美味しい見た目からよ。ほら貸して」コネコネ

陽子(なんかお母さんみたいだな)

陽子「へえ、綾上手いね。なんだか手慣れてる」

綾「何よ、ほ、ほめても何も出ないわよ」ニコニコ

陽子「すごい嬉しそうにするのな」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:12:06 ID:d2693oAq0
陽子「完成したし、食べよっか」

「「いただきまーす」」モグモグ

陽子「綾の作ったソース、すごい美味しい!」

綾「そ、そう?」

陽子「スープも良い味だし、綾はホント料理上手の良いお嫁さんになれるな」

綾「そ、そんな……///」

陽子「そういえば家で二人テーブルに向き合ってご飯食べてるのってさ」

陽子「なんか夫婦みたいだよね」

綾「ふ、ふう……ななな、なに言ってるのよ///」

陽子「冗談だよ冗談。そこまで照れなくてもいいだろ」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:16:12 ID:d2693oAq0
「「ごちそうさまー」」

陽子「ご飯食べた後だし、適当にくつろいでいってよ」

綾「そういえば陽子のうち来たの久しぶりね」

陽子「確かにそうだな」

綾「陽子のきょうだいは変わってない?」

陽子「空太と美月? うん、変わらず世話が焼ける。毎日疲れるよ」

綾「私もきょうだい、欲しかったなー。陽子のきょうだい貸してよ」

陽子「いや、やめといたほうがいいよ!」

陽子(綾の性格じゃ半日も持たないだろうからな……)

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:19:21 ID:d2693oAq0
陽子「そろそろ家族が帰ってくる時間だな」

綾「あら、そうなの。じゃあ私そろそろ帰ろうかな」

綾(でも、今日はなんだか、まだ帰りたくない……)

綾(陽子と、もっといっしょにいたいな……)

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:21:52 ID:d2693oAq0
prrrrrr・・・

陽子「おっと、電話だ」ピッ

陽子「もしもし、うん。どしたの? ……マジで? いいけど。じゃね」ピッ

綾「誰から?」

陽子「親から」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:24:43 ID:d2693oAq0
陽子「車の渋滞がすごいから、ホテルに泊まってくことにしたらしい」

陽子「明日の昼前まで帰ってこないんだって」

綾「じゃ、じゃあ私、陽子ともっといっしょにいられるのよね!」グイッ

陽子(ち、近い……)

陽子「まあ、綾がその気ならいいけどさ……」

綾「べ、別に嬉しくなんかないんだからね!」ニコニコ

陽子「聞いてないし!」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:28:04 ID:d2693oAq0
陽子「じゃあお風呂洗ってくるね」

綾「うん」

綾(お……お風呂!?)

綾(もしかして二人でいっしょに入るのかな?)ドキドキ

綾(陽子と二人で、背中の流し合い……)ハァハァ

陽子「ただいまー、って綾!? 顔赤いけど大丈夫?」

綾「ふ、ふつつか者ですが、どうか……よろしく」バタッ

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:32:16 ID:d2693oAq0
ppp・・・

陽子「あ、お風呂沸いた。綾先に入ってきなよ」

綾「え!? あ、うん。ありがと……」トボトボ

陽子「あ、もしかして私といっしょに入りたい?」ニヤッ

綾「い、いいいいいわよ別に。一人で入るもん!」

陽子「???」



綾「陽子といっしょに入りたかったのに……」

綾「なんで素直になれないんだろ……」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:36:06 ID:d2693oAq0
陽子「風呂入ってすっきりしたー。綾、DVDでも見よっか」

綾「そうね」

陽子「この中から好きなの選んでいいよ」

綾「えーと……じゃあ、これ」

陽子(めっちゃ怖いやつだ……)

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:40:20 ID:d2693oAq0
綾「きゃぁーーっ!!」ギュー

陽子(自分で選んどいてそんなにビビるか?)

陽子(てか綾私の腕強く握りすぎだろ、すごい痛い)


綾「ふう、楽しかったわね」

陽子「1ミリも楽しそうには見えなかったけど」

綾「でもあんまり怖くなかったわ」

陽子「じゃあ私の腕にできたこの跡はなんだ!」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:44:35 ID:d2693oAq0
綾「ふわぁ……」

陽子「もうこんな時間か。綾、帰らなくて大丈夫?」

綾「よーこぉ、私ここに泊まってくー」ムニャムニャ

陽子「……明日も休みだし、まいっか。仕方ないなあ」

陽子「ほら、親に連絡しときなよ。私綾の布団しいとくから」ユサユサ

綾「うーん」zzz

陽子(やばい……可愛いと思ってしまった)

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:48:59 ID:d2693oAq0
陽子「連絡した?」

綾「うん」

陽子「じゃあ私の部屋においでよ」

綾(陽子と二人っきりで寝るなんて初めてだわ)

綾(せっかくなんだから二人同じ布団で寝れないかしら)

綾(って、なに考えてるのよ私!)

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:52:48 ID:d2693oAq0
綾(でも、陽子と私は友達だし、それくらいは自然にいけるかも……)

綾(いっしょにお風呂入ろって言えなかったし、今度は勇気を出してみよう……)

陽子「じゃあ綾はこっちの布団で寝て」

綾「ね、ねえ陽子……」

陽子「なに?」

綾「い、い……」

陽子「い?」

綾「いい天気だったわね今日は///」

陽子(どうして今そんなこというんだろ)

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 13:56:22 ID:d2693oAq0
陽子「電気消すよー」

綾「うん」パチッ

……

綾(もう一回言い出してみよう……)

綾「陽子……」

陽子「なにさ」

綾「い、いっしょに……寝よ?」

陽子「いや、いっしょに寝るじゃん」

綾「そうじゃなくて、その、同じ布団で……」

陽子「いーよー」

綾「そんなに軽く!?」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 14:00:02 ID:d2693oAq0
陽子「じゃあ綾の布団にお邪魔しまーす」モゾモゾ

綾「ひゃん!」

陽子「あ、変なとこ触っちゃった? ごめーん」

綾「もう……」

陽子「綾って髪の毛さらさらだよねー」サラサラ

綾「や、やめてよ……」

陽子「やっぱ綾って女の子って感じするよね」ナデナデ

綾「やめてったら……」モジモジ

陽子「あはは、綾、可愛い」

綾「……っ!?」ビクッ

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 14:03:48 ID:d2693oAq0
綾「陽子」

陽子「なんだよいきなり真面目な顔になって」

綾「わ、私のこと、……どう思う」

陽子「好きだよ」

綾(ど、どうしてそんなに平気な顔で言えるのよ///)

陽子「当たり前じゃん。綾は?」

綾「わ、私も……好き///」

陽子「また顔赤くなった」

陽子「熱でもあるんじゃない? うつさないでくれよ」

陽子(くそ、可愛い)

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 14:07:23 ID:d2693oAq0
綾(や、やっぱり今日がチャンスよ)

綾(私が陽子のことを、友達以上の存在として好きと思ってることを伝えなきゃ)

綾(いっしょに寝るように言えたんだから、きっと言えるわよ。綾、勇気を出して……)

綾「ね、ねえ」

陽子「zzz」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 14:10:48 ID:d2693oAq0
綾(ああ、もう寝ちゃったじゃない。もたもたしてるから……)

モゾモゾ

綾(な、陽子? 私の腕に抱きついてきた?)

綾(そういえば陽子、寝相すごく悪かったわね……)

綾(陽子、温かい)

綾(陽子の体温で私、頭おかしくなっちゃいそう……)

綾(陽子、ようこぉ……)スリスリ

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 14:14:20 ID:d2693oAq0
~翌日~

陽子「ふぁ……あ、朝か」

陽子「あれ、綾どうしたの? やつれてるよ」

綾「ちょ、ちょっと寝付けなかっただけよ///」

陽子「そうなんだ。もしかして、私寝相悪かった?綾に悪いことしちゃったかな」

綾「べ、別に、嫌じゃ……なかったから、いいのよ」

綾「なんならもう一回いっしょに寝てあげてもいいわ」

陽子「夜中あれだけ私にすり寄って来てよく強気になれるな!」

綾「な、なんで知ってるのよ……///」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/14 14:17:31 ID:d2693oAq0
陽子「いっしょに寝てあげたんだから、私のお願いも聞いてよ」

綾「分かったわ」

陽子「じゃあ……」

綾「なによ」

陽子「いっしょに朝ご飯作ろ?」


おわり


陽子「今日うちに誰もいないんだけどさ」綾「……」ドキドキ
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